北関東医学
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原著
労働者における抑うつ状態の因子構造の性差
- うつスクリーニング質問紙「こころのチェックシート」の因子分析 -
山口 実穂村山 侑里恩田 林子三ツ橋 実千代山崎 千穂中澤 港小山 洋
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2009 年 59 巻 3 号 p. 231-240

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抄録

【背景・目的】 労働者の抑うつ気分は職域ストレスだけでなく様々な社会環境要因の影響を受けていると思われる. それら要因と抑うつ気分との関連性は男女で異なることが予想される. 【対象と方法】 企業労働者649名に質問紙調査を実施した. 回収率は91.7% (うち有効回答率96.5%) であった. 因子分析を行い, 男女の因子構造を比較・検討した. 【結 果】 男女ともに固有値1以上の因子が5つ推定された. 男性の第1因子は抑うつ状態を問う12項目が高い因子負荷量を示したが, 女性ではこれらがほぼ第1因子 (人生空疎), 第2因子 (自己卑下) に2分された. 職域でのストレスを問う項目は男性のみ, 抑うつ状態を表す第1因子に対してやや高い因子負荷量を示した. 【結 語】 女性の抑うつ気分は人生空疎及び自己卑下の要素を伴うものの2種類があり, また職域ストレスとは関連が見られなかった. 一方男性では抑うつ気分と職域ストレスに関連が見られた.

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© 2009 北関東医学会
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