北関東医学
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冠動脈バイパス術後に原因不明の全身けいれんを来した慢性腎不全の1症例
菅野 雅之石川 進大滝 章男高橋 徹大木 聡坂田 修治村上 淳小谷野 哲也赤尾 敬彦森下 靖雄
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1997 年 47 巻 5 号 p. 331-334

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抄録
冠動脈バイパス術後に原因不明の全身性痙攣を来した慢性腎不全の1症例を経験した.症例は63歳の女性で, 1年前より慢性腎不全に対し血液人工透析を受けていた.術後第4病日に全身性の痙攣を来した.頭部CT像, 脳波等に異常はなく, 電解質を補正して抗痙攣剤を投与したが症状の改善はなかった.そこで, 輸液中にアミノ酸輸液及び微量元素を投与したところ, 痙攣は徐々に沈静化した.慢性透析患者における術後痙攣では, 脳血管障害を除外した上で, 血中の電解質, 微量元素濃度, 使用薬剤など諸々の原因を検索し対処する必要がある.
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