日本消化器内視鏡学会雑誌
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回盲部憩室の止血処置に用いたクリップが原因でビランを形成した2症例
西山 竜荻原 章史太田 壮一郎小林 駿大西 雅彦渡辺 俊一宇野 昭毅大谷 豪岩崎 有良森山 光彦荒川 泰行
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2008 年 50 巻 1 号 p. 34-39

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抄録

止血クリップによる憩室出血の止血法は確立された安全性の高い手技である.しかしクリッピングが原因と思われる合併症の報告も存在する.今回われわれは回腸末端および回盲弁近傍の上行結腸の憩室出血症例に対し,クリップによる止血処置を行った後,クリップが原因と考えられるびらんを形成した症例を経験した.適切なクリップの使用が回盲部付近の出血性病変に対して,また抗血栓療法中の患者に対して重要であると考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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