2010 年 31 巻 p. 1-12
新学習指導要領の[共通事項]を遂行していく上で,欠かせないのが子どもの学びを確かに捉える教師自身の眼差しや身体である。そこで,子どもたちが場や状況や人とどのようにかかわり合うことによって,どのような学びをつくりだしているのか。もの・ひと・こととかかわり合いながら関係をつくっていく学びの過程をビデオカメラを用いて記録し,考察を試みた。子どもたちの会話,相互行為,造形行為を記述して,子どもの活動世界とつくり表していく作品世界とが,どのような関係性において相互的につくられていくのか丁寧に見直してきた。その結果,過程や教師自身の眼差しや身体に着目した教育実践の重要性を確認することができた。