抄録
図工・美術教育について考える時,多くの場合,都市部の教育現場を想定して語られてはいないだろうか。「鑑賞」教育を例に挙げると,美術館と連携をとった取り組みは多く報告されているが,山間部においては連携を取る美術館などの施設がない場合も少なくない。本研究では,兵庫県S市を中心に行った「教師と学生対象図工・美術実態把握アンケート」から,山間部における図工・美術教育の教育環境及び教師の意識に関る課題を明らかにした。同時に,これまでも指摘されてきた図工・美術軽視と教師が抱える図工・美術教育に対する不安や疑問について示した。それらの課題の解消に向けた勉強会の実践から,受け身的な講義型や演習型ではなく,教師が主体的に意見を交流し合う形の勉強会の有効性と必要性を明らかにした。