2021 年 42 巻 p. 265-277
本論文では,教師が考える通知表の影響に焦点化したアンケート調査を実施し,子どもに対する「良い影響」と「良くない影響」について考察を行った。併せて,文章による図工の評価の可能性についても調査・考察を行った。結果, 3 段階評価や評定について教師は,「明解で伝わりやすい」としながらも,「どこを評価されているのかわかりにくい」「記号や数字にとらわれる」等の「良くない影響」の方が多いと考えていることがわかった。また,文章による評価を実施すると仮定した場合,教師は「具体的でわかりやすい」等,「良い影響」の方が多いと考えることがわかったが,「教師の負担増」といった理由から,実施することについては「賛成」する教師が少ないという結論を得た。