抄録
本稿は,青森県西目屋小学校で全児童70名を対象に実践した造形遊びを通して,児童の造形的特徴と,場所・空間との関わりについて考察したものである。その結果, 6 年間で徐々に身についていく児童の造形空間に対する意識と,造形力の違いが明瞭となった。特に造形空間把握について,低学年の周囲のもの(場所の空間)に働きかける状態から,中学年は自立した立体物を作り出して造形的な空間(造形空間)を意識し,高学年はさらに場所の特徴や空間に積極的に働きかけていく造形活動の発達過程が確認できた。それは「場所の空間」を「造形空間」に美的に変えていく過程であると捉えられる。