美術教育学:美術科教育学会誌
Online ISSN : 2424-2497
Print ISSN : 0917-771X
ISSN-L : 0917-771X
美術教育学研究の内的倫理と快感
-誰にも高度で面白い研究は開かれている-
金子 一夫
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 47 巻 p. 335-342

詳細
抄録
本学会の倫理綱領にある「研鑽の義務」が研究の内的倫理と不整合であることを懸念し,研究の内的倫理とは自分の研究が権威・政策や通念・通説に囚われていないか不断に問うことであるとした。研究が頼りがちな政策と通念の脆さを指摘した。研究論文も自己表現であり,高度で面白い研究は誰にでも開かれている。その実現のための要件は,通念に囚われない問題発見,資料収集,単純な論理構成であるとした。通念等への違和感が研究意欲になり,他分野の書物の参照が問題解決の命題になること,主要概念を最初から定義せずに暫定的定義で出発し,最終的にそれらが定義されることの重要性を指摘した。文体における内容的正確さとリズムの両立,資料収集・検索における愚直さの必要についても言及した。
著者関連情報
© 2026 美術科教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top