日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[3Ba] 生理活性物質
摘果りんごに含まれる機能性物質に関する研究
*村松 リマクリスティ重田 萌山田 千聖中山 明日香杉山 靖正
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p. 216-

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抄録

【目的】

 りんごの栽培では摘果作業が必須であり, この作業で摘み取られた幼果は未利用資源である. そこで我々は摘果サンふじに着目し, 成熟果よりも未熟果に多く含まれる5個の化合物を明らかにし, 昨年の本大会で発表した.1) さらに, 他にも多くの機能性物質の存在が示唆されたことより, 研究を継続して摘果サンふじに含まれる機能性物質の特定することを目的とした.

【方法】

(1) 化合物の単離

 摘果サンふじをメタノール抽出し, 得られた抽出物を溶媒分画, 固相抽出および分取HPLCで精製した.

(2) 構造決定

 化合物の化学構造は, NMR(核磁気共鳴)スペクトル解析により決定した.

【結果】

 これまでの研究で不明であった, 摘果サンふじメタノール抽出液中のピークを再分析したところ, 保持時間22分のピークには2個の化合物が含むことが明らかになった. これらの化合物の単離するため, 分取HPLCに続いてリサイクルHPLCを用いて精製することで2個の化合物(化合物, 化合物2)を単離した. 化合物の¹Hおよび¹³C—NMR, HSQC, HMBCスペクトルを測定し, 得られたスペクトルを詳細に解析した結果, 化合物はquercetin-3-O-arabinoside, 化合物2はquercetin-3-O-rhamnosideであることが明らかになった. なお, これらの化合物は抗酸化活性および抗炎症性などの機能性が報告されている.

1)  山田ら, 摘果りんごの機能性物質について, 日本食品科学工学会第70回記念大会, ポスター:1PB01-52-46, 口頭:2C405, 2023年8月25日

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