日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[3Fa] 抗腫瘍、抗炎症、その他食品機能
竹加水分解物の免疫賦活作用に関する研究
*谷口 睦椎葉 究刀祢 重信平本 茂安部 智子
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p. 292-

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抄録

【目的】

 竹は成長が非常に早く, 日本国内の放置状態の竹林が各地で竹害を引き起こしている. 竹林整備を目的として, 伐採された竹の有効活用が期待されている.

 湿式粉砕したモウソウチクから酵素処理して抽出した水溶性成分である BOS (Bamboo Originated Substance) には抗酸化活性の高い抗炎症性成分が含まれていることを我々は前年度の本大会で報告した(1). その後, 免疫賦活作用をもつ成分が BOS 中に含まれている可能性があることも見出した. 本発表では BOS 中の免疫賦活作用成分について報告する.

【方法】

 湿式粉砕後のモウソウチクをオートクレーブ処理した後, セルラーゼ処理を行った. 固液分離した液体部分を BOS として回収し, 回収した BOS をエタノール (75%) 沈澱により, さらに上清 (Et-S) と沈殿物 (Et-P) に分画した. Et-S と Et-P それぞれに対して, 全糖量, 抗酸化活性, 免疫賦活活性を測定した. 全糖量は, フェノール硫酸法により測定した. 抗酸化活性は, SOD 様活性を求めることにより測定した. 免疫賦活活性は, マウス腹水由来マクロファージ細胞株 RAW264.7 に BOS 分画試料を作用させた時の NO 産生量をGriess法により測定した.

【結果】

 全糖量測定の結果、Et-S に含まれる糖は少量 (9%) であり, Et-P に含まれる成分の多く (85%) が糖であることが分かった. SOD 様活性測定の結果では, Et-S は Et-P に比べ高い抗酸化活性を有していることがわかった. RAW264.7 細胞の NO 産生量は作用させる Et-P の濃度に比例して増加し, Et-P 50 µg/mL 作用させた場合に大腸菌由来 Lipopolysaccharide 1 µg/mL を作用させた場合と同じ NO 産生量であった. Et-S を作用させた時は NO 産生は確認されなかった.

(1)2023年度日本食品科学工学会, 田嶋ら, 3C12a02

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