日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[3Ga] 抗腫瘍、抗炎症、抗アレルギー
クミスクチン抽出エキスの成分特性と機能性評価
*野沢 香緒長澤 尚晟山野 亜紀米澤 貴之禹 済泰渡辺 章夫
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p. 310-

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抄録

【目的】

 クミスクチン(Orthosiphon stamineus)は東南アジア原産のシソ科の多年草であり,沖縄県で栽培されている.クミスクチンにはロスマリン酸が多く含まれていることから,抗炎症・抗アレルギー効果が期待されている.本研究ではクミスクチン抽出エキスの成分特性と機能性評価をしたので報告する.

【方法】

 クミスクチン抽出エキスの成分特性をHPLCで解析した.抗炎症作用を評価するために,リポポリサッカライドで炎症が惹起されたマウスマクロファージ様細胞株RAW264を用いて一酸化窒素(NO)産生を指標に評価した.抗アレルギー作用を評価するためにラット好塩基球性白血病細胞株RBL-2H3を用いて,IgE依存性抗原刺激による脱顆粒反応をβ-ヘキソサミニダーゼ活性を指標に評価した.尿酸産生に与える影響を評価するために,マウスAML12肝細胞株を用いて培養上清中に分泌された尿酸量を測定した.さらに,TNF-αで炎症誘導したヒト臍帯静脈内皮細胞株HUVECsにヒト急性単球性白血病細胞株THP-1を用いて単球細胞接着率を測定した.

【結果】

 クミスクチン抽出エキスの含有成分を分析したところ,ロスマリン酸が約25%で高濃度に含有していた.クミスクチン抽出エキスはRAW264細胞においてNO産生を抑制し,RBL-2H3細胞試験において脱顆粒を抑制した.また,クミスクチン抽出エキスはヒト臍帯静脈内皮細胞株HUVECsにおいてTHP-1単球細胞の接着を抑制した.さらに,クミスクチン抽出エキスはAML12肝細胞において尿酸前駆体の添加によって誘導された尿酸産生を抑制した.これらのことより,クミスクチン抽出エキスは抗炎症・抗アレルギー効果を有し,高尿酸血症を予防・改善する可能性が示唆された.今後はクミクスチン抽出エキスの抗肥満,抗認知機能,抗皮膚老化に関する影響について検討していく予定である.

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