日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[2Dp] 食品分析
ルヴァン種発酵によるパン生地中の成分組成の変動
*杉山 健二郎中村 星也田中 理祥磯谷 俊太朗竹谷 光司荒木 徹也前田 竜郎飯島 陽子
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p. 64-

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抄録

【目的】発酵過程でのパン生地中の成分変化は,風味や食感,保存性など,パンの様々な品質に影響を与える.これらの成分変化を理解することは,より扱いやすく,風味豊かで,美味しいパンを作ることにつながるものと期待される.近年,乳酸菌を主体としたルヴァン種を用いたパンが,独特の風味やしっとりとした食感をもち,美味しいと注目されている.しかし,ルヴァン種発酵によるパン生地中の成分変化の詳細については,これまで報告されていない.本研究では,ルヴァン種およびイースト種による各発酵段階におけるパン生地中の成分変化を網羅的に分析し,比較解析を行った.

【方法】パン生地試料として,ルヴァン種発酵およびイースト種発酵したパン生地を解析に供した.ミキシング直後から,一次発酵(2℃,4時間),二次発酵(27℃,湿度75%,8時間),ベンチタイム(40分間),最終発酵(32℃,湿度75%,70分間)の各段階後の生地を採取した.パン生地中の水溶性成分は,凍結乾燥後の各パン生地粉末からメタノール/水/クロロホルム(2.5/1/1)混合液で抽出し,TMS誘導体化後,GC/MSにより分析した.遊離アミノ酸は,75%エタノールで抽出し,AccQ-Tag誘導体化後,HPLCにより分析した.

【結果】ルヴァン種発酵およびイースト種発酵によるパン生地中の成分変化の全体像を把握するために,得られた成分(アミノ酸,糖,有機酸)データを主成分分析で解析した.その結果,ミキシング直後のルヴァン種発酵生地およびイースト種発酵生地の成分組成が類似していたものの,発酵の進行とともに差異が生じることが示された.また,どちらの発酵生地も,二次発酵の前後で成分組成が顕著に変化することが明らかになった.

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