日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[2Dp] 食品分析
茶葉に含まれる総ポリフェノール量分析のための簡易的比色法の検討
*松下 心本田 千尋中村 順行熊澤 茂則
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p. 73-

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抄録

【目的】

簡易的な茶の総ポリフェノール量測定法として、国際標準化機構では、Folin-Ciocalteu 法、国内の日本食品標準成分表2020年版 (八訂)では、酒石酸鉄法が定められている。紅茶や緑茶を始め、様々な茶の飲用が世界で広まっている中、これまでに両比色法を同条件で比較した科学的データは報告されていない。既に我々は、緑茶を対象に両比色法の比較を行い、各比色法の特徴や改良点を考察した*。今回、緑茶以外の様々な茶を対象に、両比色法の比較を行ったため、その結果を報告する。

【方法】

一般的に販売されている烏龍茶、ほうじ茶、碁石茶およびプーアール茶の茶葉を試料とし、両比色法によって茶葉中の総ポリフェノール量を測定した。紅茶については、原料である茶葉の採取時期や製造方法の違いにより、種類が多岐に渡る。そのため、同一生葉から製造された紅茶の各製造段階(①生葉、②萎凋中期、③萎凋後、④揉捻後、⑤発酵中期、⑥発酵後、⑦乾燥後)における茶葉を試料とし、両比色法の比較を行った。

【結果】

プーアール茶以外の茶葉試料において、総ポリフェノール量の値は、酒石酸鉄法の方がFolin-Ciocalteu法よりも高く検出された。さらに、紅茶の製造段階における茶葉試料を用いた実験では、①~④の茶葉試料の総ポリフェノール量の値は、酒石酸鉄法の方が高く検出された。また、①~④の茶葉試料に比べ、酸化発酵が進んだ茶葉試料(⑤~⑦)ほど、両比色法ともに測定された総ポリフェノール量の値は低く検出される傾向となった。

*Matsushita K. et al., Comparison of colorimetric methods for the analysis of total polyphenols in green tea extracts. Biosci. Biotechnol. Biochem. 2024. in press.

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