日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
セッションID: 3Da01
会議情報

[3Da01-10] 加工,製造技術
液体浸潤等の前処理条件の違いが糖漬けおよび糖漬け乾燥後のユズ果皮の品質に及ぼす影響
*大坂 隆志, 中津 沙弥香, 梶原 良
著者情報
キーワード: ユズ, 浸潤, 糖漬けユズ
会議録・要旨集 オープンアクセス

詳細
抄録

【目的】ユズ搾汁後の果皮はピール菓子に利用されることがあるが,大半は有効活用されていない.ユズ果皮を利用するためには、苦味軽減のための下ゆでや,軟らかくするために糖漬け工程を複数回に分けて行う必要がある等,工程数が多くなる点が問題となる.これまでの研究で,果皮への浸潤処理(減圧による液体導入)により,食感を改善し苦味を低減する結果が得られている(特許第7137878 号).本研究では,糖漬け前の水浸潤等の前処理の違いが,糖漬けおよび糖漬け乾燥後のユズ果皮の重量比,糖度,硬さ等に及ぼす影響について報告する.【方法】2024年産の広島県産冷凍ユズ搾汁残さを試料に用いた.糖漬け前の処理は,処理なし,水浸潤,水浸潤後冷凍,下ゆで5分とした.浸潤処理は,ユズ果皮と蒸留水を軟質フィルムに入れ,真空包装して水浸潤試料を得た.水浸潤後冷凍する場合は,真空包装後,-20℃で一晩静置した.糖液の糖度は糖漬けを1回で行う場合は70%糖液に,糖漬けを2回に分けて行う場合は40%糖液に浸漬後60%糖液に浸漬した.乾燥は35℃で24時間行った.【結果】糖漬け後の重量比は,水浸潤,下ゆで,糖漬け2回の処理により,処理なしより約10~20%増加した.糖漬け後の果皮の最大荷重は,下ゆで区が最も低かった.糖漬け乾燥後の果皮のAwは,0.7程度だったが,水浸潤によりやや高くなった.糖漬け乾燥後の果皮の最大荷重は,水浸潤後冷凍区が最も低かった.水浸潤後冷凍処理により保水性が高くなり,糖漬け乾燥後の果皮の硬さを軽減した可能性が考えられた.

著者関連情報
© 2025 公益社団法人 日本食品科学工学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top