抄録
本稿では,成熟期にある企業のイノベーションの方向性として取り上げられる「価値次元(以下,次元)の見えない」イノベーション論の有効性について検討するとともに,「次元の見えない」イノベーションを創出した企業(CVS 業界「ローソン」)と,一度は創出したがそれ以降創出できていない企業(飲料・小売業界「スターバックス」)の取組上の違いについて事例研究し,「次元の見える」イノベーションを継続的に展開する成熟期の企業が,「次元の見えない」イノベーションを創出し,また継続的に創出する論理(成熟期における企業デザインの論理)について考察する。