2001 年 19 巻 3 号 p. 214-219
「Cerec 2」システムにおける臼歯部クラウンの支台形態が, クラウンの適合性に与える影響について検討した.ヒト抜去下顎大臼歯に全部被覆冠の支台を形成した.辺縁の位置の設定は水平型と傾斜型の2条件, 咬合面形態は平坦型と逆屋根型の2条件とし, 「Spacer」設定は30μmとした.各条件につき5個のクラウンを製作した.作製されたクラウンは接着性レジンセメントで支台歯に合着された.合着試料を歯冠中央で近遠心的に切断し, その断面上の7つの測定点で接着性レジンセメントの厚さを測定顕微鏡で計測した.その結果, 辺縁の位置設定が水平型および咬合面形態が平坦型のクラウンが最も良好な適合性を示した.