接着歯学
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試作2ボトル・2ステップセルフエッチングプライマーレジンボンディングシステムの歯質接合界面のFE-SEM観察
山本 聖子杉崎 順平宇野 滋山田 敏元
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2005 年 23 巻 3 号 p. 218-223

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抄録

松風より従来販売されているインパーパフルオロボンドの接着性モノマーは4-AET, 4-AETAであるが, ボンディング材の接着機能をさらに向上させるために新しい機能性モノマーとして, カルボン酸系モノマーとリン酸系モノマーを用いた2ステップレジンボンディング材が開発された.本研究ではこの試作レジンボンディング材 (SIR20401) と同社の試作コンポジットレジン (SI-R20402G) を併用し, ヒト新鮮抜去歯を用いてエナメル質および象牙質との接着界面についてArイオンエッチング後にFE-SEM観察し, 接着性および臨床有用性について検証した.その結果, この試作2ステップレジンボンディング材は, エナメル質, 健全象牙質, う蝕除去後の象牙質に対して十分な接合状態を示すと同時に, 試作ボンディング材と試作コンポジットレジンの強固な結合により, 臨床において有用な材料となりうることが示唆された.

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© 日本接着歯学会
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