抄録
著者らが独自に提案した段階的ヘテロ凝集法を用いて大粒径高分子エマルション粒子上に異なるポリマー成分からなる二種の小粒径粒子を,単粒子層で被覆した後に熱処理を行うことを順次繰り返すことにより,多層構造を有する複合高分子微粒子を作製した。まず,Tgが70℃で粒子径が686nmであるアニオン性大粒子とTgが20℃で粒子径が110nmであるカチオン性小粒子をヘテロ凝集させ,熱処理することにより,コア-シェル粒子を作製した。さらに,このコア-シェル粒子に,Tgが10℃で粒子径が185nmであるアニオン性小粒子をヘテロ凝集させ,熱処理することにより,二層目のシェルを生成した。そのような多層構造の形成様子を粒子径およびζ-電位の測定と透過型電子顕微鏡観察により評価した。