抄録
水酸化アルミニウム(Al(OH)3)表面に存在するNaOHやNaNO3などのアルカリがγ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MGPS)の表面改質反応ならびにMGPS表面改質Al(OH)3充填加硫エチレン-プロピレン-ジエン ターポリマー(EPDM)の力学特性に与える影響について検討した。Al(OH)3のMGPS表面改質量は表面のNaOH量に大きく依存し,NaOH量が多いほど大きかった。NaOHを0.lwt%添加したAl(OH)3表面のMGPS量は最も小さく,Na+はMGPS改質反応に大きな影響を与えなかった。加硫ゴムの破断強度はAl(OH)3表面のMGPS量増加とともに増加したが,同じMGPS表面改質量では表面NaOH量の多いほうが破断強度は小さかった。一方,0.1wl%NaNO3添加試料ではMGPS改質により破断強度は最も大きく改善された。0.1wt% NaNO3添加試料および表面NaOH量が0.04wt%までの試料の300%モジュラス(M300)は大きく改善されたが,NaOH量が0.1wt%の試料のM300は著しい補強性改善は認められなかった。