抄録
ポリ(L-ロイシン)(L)をミドルブロック成分とし,その両端にポリ(N-ヒドロキシプロピル-L-グルタミン)(G(P))をブロック成分としたA-B-A型ブロックポリペプチド(GLG(P))および,対応するランダム共重合体(GL(P))および単独重合体(G(P))を調製した。それぞれの親水性膜の架橋反応には1,8-オクタメチレンジアミン(OMDA)を適用した。模擬生体液(PECF)中での膨潤膜について,膨潤度(q), 引張り強度,およびブロメラインによる酵素分解挙動について検討した。膜の膨潤度は架橋度と相関性が示された。膨潤膜の力学特性は膨潤度と良好な相関性を示し,分子鎖中の親水性の程度に依存して典型的なエラストマー的挙動を示した。ブロメラインによる膨潤膜の酵素分解においても,分解速度は膜の膨潤度に強く依存した。ブロック膜はその疎水性ブロック成分のミクロ不均一構造の存在により,酵素分解過程において,対応するランダム共重合体や単独重合体の膨潤膜より耐久性が増大した。