日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
研究論文
PP/エラストマー/微粒子炭酸カルシウム複合材料の衝撃強度におよぼすエラストマー変性の効果
日笠 茂樹永田 員也中村 吉伸
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 45 巻 6 号 p. 220-228

詳細
抄録
ポリプロピレン(PP) / ポリスチレン-block-ポリエチレンブテン-block-ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)/炭酸カルシウム(CaCO3)複合材料およびPP / カルボン酸変性SEBS (C-SEBS / CaCO3)複合材料について,モルフォロジーと耐衝撃性の関連を検討した。SEBS / CaCO3あるいはC-SEBS/CaCO3のマスターバッチをあらかじめ作製し,このマスターバッチをPPに混練する手法(マスターパッチ法)で調製した。PP/SEBS/CaCO3系は, CaCO3粒子がPP中に分散するモルフォロジーであった。一方, PP /C-SEBS /CaCO3系は, CaCO3が一定添加量以下ではすべてのCaCO3がC-SEBS中に含包されたコア-シェル構造を形成していたが,それ以上では一部のCaCO3がPP中に分散していた。PP / SEBS / CaCO3系では, CaCO3添加量に依存して衝撃強度が向上した。一方, PP / C-SEBS /CaCO3系は, CaCO3がすべてコア-シェル構造を形成するC-SEBS量の範囲では,衝撃強度がほとんど向上せず,これ以上のC-SEBS量ではPP中に分散するCaCO3に依存して向上した。また,マスターバッチ法による作製では,一括混練法と比較してより少量のCaCO3の添加で耐衝撃性が向上することが分った。
著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本接着学会
前の記事 次の記事
feedback
Top