抄録
ポリスチレン-block-ポリイソプレン-block-ポリスチレントリブロックコポリマーとポリスチレン-block-ポリイソプレンジブロックコポリマーの混合比を変化させ,これが接着特性とパルス核磁気共鳴分析によりもとめた分子運動性の指標である緩和時間におよぼす影響を検討した。ジブロック体の含有量は0から100wt%まで変化させた。すべてのブレンド系は,約20nmのポリスチレンドメインがポリイソプレン連続相中に分散した海-島構造を示し,ジブロック体量によりわずかにサイズが変化したのみであった。ジブロック体の増加により,引張試験による破断応力や破断歪は低下したが,パルス核磁気共鳴分析による緩和時間は上昇した。タックはジブロック体含有量とともにゆるやかに上昇して70wt%で最大値を示し,ジフロック単独では低下した。接着強さは,界面の密着性と接着剤自身の凝集力の2つの因子に依存する。ジフロック体量の増加により凝集力は低下するが,分子の運動性の上昇による界面の密着性は向上する。ジブロック体量70wt%で両者がもっともバランスよく寄与したためである。