日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
46 巻, 10 号
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総説
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研究論文
  • 前田 和久, 岡澤 重信, 西口 浩司
    2010 年 46 巻 10 号 p. 366-371
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    粘着剤の大変形シミュレーションにおいて,その材料特性を忠実に再現するための構成方程式について述べる。極めて大きな変形を示す粘着剤の材料特性としては,主に以下の2つが広く知られている。1つ目は速度依存性のある粘弾性であり,2つ目はひずみの増加に伴って剛性が急激に大きくなるゴム弾性である。定量的整合性に優れた実用的な粘着剤の大変形シミュレーシ・ヨンのためには,粘着剤の材料特性をすべて網羅した構成方程式の構築が必要不可欠である。本報では粘着剤の材料特性である粘弾性とゴム弾性の両方を再現するための新しい構成方程式を提案し,その妥当性を実験と解析結果との比較を行うことで検討する。
研究論文
  • 中村 吉伸, 加藤 陽介 , 今村 圭吾, 足立 学, 藤井 秀司, 佐々木 眞利子, 浦濱 圭彬
    2010 年 46 巻 10 号 p. 359-365
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    ポリスチレン-block-ポリイソプレン-block-ポリスチレントリブロックコポリマーとポリスチレン-block-ポリイソプレンジブロックコポリマーの混合比を変化させ,これが接着特性とパルス核磁気共鳴分析によりもとめた分子運動性の指標である緩和時間におよぼす影響を検討した。ジブロック体の含有量は0から100wt%まで変化させた。すべてのブレンド系は,約20nmのポリスチレンドメインがポリイソプレン連続相中に分散した海-島構造を示し,ジブロック体量によりわずかにサイズが変化したのみであった。ジブロック体の増加により,引張試験による破断応力や破断歪は低下したが,パルス核磁気共鳴分析による緩和時間は上昇した。タックはジブロック体含有量とともにゆるやかに上昇して70wt%で最大値を示し,ジフロック単独では低下した。接着強さは,界面の密着性と接着剤自身の凝集力の2つの因子に依存する。ジフロック体量の増加により凝集力は低下するが,分子の運動性の上昇による界面の密着性は向上する。ジブロック体量70wt%で両者がもっともバランスよく寄与したためである。
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