抄録
ポリプロピレン(PP)/エラストマー/フィラー複合材料について,衝撃強度とエラストマ一量およびフィラー粒子径との関連を検討した。エラストマーとしてポリスチレン-block-ポリエチレンブテン-block-ポリスチレン トリブロック共重合体(SEBS)を用い,フィラーとして平均粒子径120~1200nmの炭酸カルシウム(CaC03) を用いた。 この3元複合材料中では,SEBS粒子とCaC03粒子とが独立してPP中に分散するモルフォロジーを形成していた。 PP/SEBSブレンドが脆性破壊するSEBSの体積分率が0.12以下においては,添加するCaC03粒子径が小さくなるのにともなって,衝撃強度はゆるやかに向上した。一方,PP/SEBSアロイが延性破壊するSEBSの体積分率が0.17以上においては,平均粒子径120~900 nmのCaC03粒子を添加する場合の方が,1200nmの粒子を添加する場合より衝撃強度が顕著に高いことが明らかとなった。