日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
研究論文
メソゲン骨格を有するエポキシ樹脂組成物の相構造と接着物性
市川 功杉崎 俊夫内田 健
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 46 巻 7 号 p. 240-244

詳細
抄録
メソゲン骨格をエポキシ樹脂硬化物中に導入したとき,平面構造を有する分子同士がスタッキング構造をとりやすく,外界からの刺激に対し系内部で応力を緩和させることができることが知られている。我々はこれが分子中のπ電子に起因したフレキシブルな相互作用によるものであると考え,分子内に多くのπ電子を含むビフェノール化合物を利用したエポキシ硬化材料を検討した。その結果,液晶性を有するドメインが分布するポリドメイン構造をとり,非常に優れた接着性と機械特性を併せ持つエポキシ樹脂組成物を得るに至った。また今回,混練工程を変えることにより相構造の違う硬化物を得ることができ,機械特性および接着性がそれに大きく依存することが分かった。偏光顕微鏡観察およびXRD測定によりこれがドメイン内の構造変化ではなく,その大きさが変化したことを確認し,機械特性の違いはドメイン間での相互作用の違いに帰属できるものと考察した。
著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本接着学会
前の記事 次の記事
feedback
Top