日本接着学会誌
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研究論文
石油探査用フッ素ゴムとカーポンナノチューブの接着と補強
伊藤 正栄野口 徹植木 宏之犬飼 茂樹飯生 悟史竹内 健司遠藤 守信
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2011 年 47 巻 4 号 p. 146-153

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抄録
石油は最も価値のある重要な資源であり,いかに石油の可採年数を延ばすかは人類共通の課題である。現時点の技術では,地下埋蔵量の約1/3しか取り出すことができない。しかしながら,高温・高圧力シールなどの技術を革新することができれば,埋蔵量の2/3が採掘可能となり,即ち可採量を倍増よることにより可採年数を倍に伸ばせる。本研究の目的は高性能高温高圧シール材の開発により,世界資源危機の回避に貢献することである。CNTゴム複合材の研究は多数おこなわれているが,CNTの均一分散およびCNT/マトリックスの接着性という2つの大きな課題があるため,大きな実用化の成功例は殆どない。本グループは以前開発したCNTの均一分散技術に加え,さらにCNTの熱処理と表面酸化などの手法を取り入れ,CNT/フッ素ゴムの接着性を改良するCNT表面処理技術の開発に成功した。フッ素ゴムとの接着改善のため,CNT表面に最適な酸化物を形成させ,安定した長い結合で,高温劣化と伸び低下の問題を解決し,耐熱性,耐圧性および過酷環境下での耐久性が飛躍的アップした高温高性能シール材の開発に成功した。
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© 2011 一般社団法人 日本接着学会
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