抄録
複合材料では繊維や粒子の充てんにより力学的に補強される。この際,マトリックス,界面を通して,充てん材へ応力集中する状態をX線回折により定量化する手法を提案した。同法をさまざまな繊維充てん複合材料,粒子充てん複合材料,ナノ複合材料に適用した結果を総合論文として報告した。(充てん材に伝達された応力)/(複合材料全体に付加した応力)の比を応力集中係数としてX線的に評価することにより,応力伝達に係るさまざまな影響を非破壊かつin situで検討し,複合材料における補強性を定量的に明らかにすることが可能となった。