土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
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和文報告
橋梁製作で使用される溶接材料の化学成分の現状
南 邦明糟谷 正
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2015 年 71 巻 3 号 p. 387-401

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抄録
 本報告は,橋梁で一般に使用されるSM490Y(SM520も含む), SMA490W, SM570QおよびSMA570Wの溶接施工で用いられるガスシールドアーク溶接の溶接材料の化学成分を明確にすることを目的として,溶接材料の現状調査を行ったものである.調査は,ソリッドワイヤおよびフラックス入りワイヤを対象とし,638枚の溶接材料ミルシートから,炭素(C), 珪素(Si), マンガン(Mn), 燐(P), 硫黄(S)の主要5元素を調査した.さらに,耐候性の材料については,耐候性を高める合金元素である銅(Cu), クロム(Cr), ニッケル(Ni)も調査し合わせて8元素を調査した.これらの結果とJIS溶接材料規格値および鋼材の化学成分との比較を行い,溶接材料の化学成分の現状を明確にした.さらに鋼材の化学成分との違いを溶接割れや硬化の観点から考察を加えた.
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© 2015 公益社団法人 土木学会
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