日本接着学会誌
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研究論文
接着剤からの揮発性有機化合物(VOC)放散に関する研究 (2)
古田 陽子山田 雅章滝 欽二川本 隆文田辺 新一
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2012 年 48 巻 6 号 p. 187-192

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抄録

前報に次いで 本報告では4VOC(トルエン,m-キシレン,エチルベンゼン,スチレン)を微量添加したエポキシ樹脂接着剤を用いて,密度の異なる3種類の木質ファイバーボード(IB, MDF, HB)及び,単板積層材料(PW, LVL)貼り合わせ試験体を作製し,VOC放散測定を行なった。また,JISには規定されていないが,試験体設置から1日目までの「初期VOC放散」についても測定した。その結果,ファイバーボード試験体では測定1日目までの間に多量のVOCを放散し,密度が低いほど早く放散のピークが現れた。一方,PW及びLVL試験体においても測定初期の間に多くVOCを放散したものの,PWやLVLの有する接着層及びエレメントである単板が木質ファイバーボードよりもVOC透過の妨げとなるため,ファイバーボード試験体と比べて全体に低い放散速度となった。

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© 2012 一般社団法人 日本接着学会
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