日本接着学会誌
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研究論文
シアノアクリレート系接着剤の接着強度に及ぼす力学的因子と化学的因子の影響
古杉 美幸鮫島 康佑吉田 瞬木原 幸一郎吉森 茂杉林 俊雄
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2023 年 59 巻 10 号 p. 342-349

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抄録

加熱時間が一液性湿気硬化型シアノアクリレート系接着剤の押込み硬さ,複合弾性率及び接着強度に及ぼす影響について調べた。その結果,硬化後に加熱処理を行うことによって接着剤の硬さは低下し,接着剤の延性が増加することを明らかにした。次に,円筒突合せ継手を用いて,各応力下における接着強度を調べた。加熱前はせん断強度に比べて,引張強度は高い。それに対して,加熱後は加熱前と比較して引張,せん断及び組合せ強度が上昇し,引張強度とせん断強度はほぼ等しくなった。また,破断面は加熱前では脆性破壊が支配的であったが,加熱後の破断面から脆性破壊と延性破壊が共に生じていると推察された。すなわち,加熱処理によって接着剤の硬さが低下するとともに,複合弾性率も低下するが,接着強度は上昇する。このとき,赤外分光分析によって接着剤に含まれるメチル基が減少したことが明らかになったことから,メチル基が接着力に影響を及ぼす因子の一つであると推察された。

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© 2023 一般社団法人 日本接着学会
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