日本接着学会誌
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研究論文
マレイミドベンゾオキソジンとチオール変性シルセスキオキサンの付加物から得られる熱硬化物の熱および機械的性質
杉浦 幹太鈴木 祥仁松本 章一
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2024 年 60 巻 1 号 p. 10-18

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抄録

本研究では,N-置換基として2-エチルヘキシル基を持つマレイミドベンゾオキサジンのマレイミド基をフランで保護した化合物(fMB)とチオール変性したシルセスキオキサン(SQ107およびSQ183)を用いて熱硬化物を作製した。まず,メルカプト基によるオキサジン環の開環反応( COLBERT 反応)を利用してfMBとSQ107 あるいはSQ183 との付加物を室温で合成し,単離した付加物を2 MPa の圧力をかけながら140℃で1 時間,150℃で2 時間,160℃で1 時間の条件で加熱して硬化物を得た。硬化物の熱重量分析によって5%重量減少温度,50%重量減少温度,最大分解温度,800℃での残渣重量を決定し,先行研究で報告されている関連化学構造を有する硬化物の熱的性質と比較検討した。さらに,粘弾性測定ならびに機械的引張試験の結果から,fMB とSQ107 あるいはSQ183 を出発原料として用いて得られる熱硬化物の架橋構造が生成物の機械的性質にどのような影響を及ぼすかについて議論した。

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© 2024 一般社団法人 日本接着学会
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