デザイン学研究作品集
Online ISSN : 2188-7772
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伝統工芸とデザイン教育
―知る、作る、伝える
中野 仁人
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2018 年 24 巻 1 号 p. 1_38-1_43

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抄録

 研究室では、これまで学生たちとともに京都の伝統工芸技法に着目し、企画開発、作品製作、展覧会の開催と作品集の編纂を継続して進めてきた。すなわち、伝統工芸について学び、制作し、そして広めることを目指してきたのである。その活動が2017年に10年目を迎えた。その間、いくつもの伝統工芸工房の職人たちと協働しながら、現代社会に合致した製品コンセプトの提案や、新たな機能の追求、異なる素材の実験、異なる工芸技法の併用や工房間の連携の試み、さらに新技術の開発や活用など試行錯誤を重ね、これからの京都の伝統工芸の展開について検討し続けてきた。そしてまた社会に向けて伝統工芸を発信する行為としてのデザイン作品へ昇華することを目指してきた。本稿では、その10年間の軌跡と一連の活動の意義について振り返ってみたいと思う。

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© 2019 著作者
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