児童生徒の「主体性」の育成と指導効果の検証のためには主体性の評価が必要であるが、知的障害のある児童生徒の主体性を評価する研究は少ない。本研究は、特別支援学校の教員が知的障害のある児童生徒の主体性を評価するための質問紙の検討を行うために、質問紙調査を行った。作成した質問紙は、因子分析の結果、周囲との関係性の中での個の有り様と関係すると思われる「周囲の状況に応じた行動調整」「意思決定・表出」「自身の活動への積極的な取り組み」の3因子から構成された。各因子は、児童生徒の年齢が高い場合に高く評価される傾向が見られた。また、知的障害の軽度群は重度群と比較すると各因子ともに評価が高かった。一方、軽度群内では、中学部までは年齢が高い場合に高く評価されたが、高等部生徒への評価は中学部生徒より低かった。各群への評価の特徴をふまえ、主体性育成にむけた意図的な指導が必要だと言える。