日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第46回日本家庭科教育学会大会
セッションID: 6
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第46回大会口頭発表
生活課題と発達課題を読み解く授業づくり(第2報)
-高校1年の家族・家庭領域授業分析から-
*望月 一枝
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抄録
「家庭科の授業における生活課題と発達課題の検討・第1報」(2001年 6月香川大会発表)では、1947年から学習指導要領の「目標」を概観し、「生活課題」と「発達課題」が入った 99 年改訂をとりあげ、生活課題と発達課題を結んだ総合的視点に立った家庭科の授業を展開することが、生徒の市民性を発達させる と論じた。「生活課題」が新学習指導要領で提示されたことは、社会問題とリンクする家庭科教育の内実が担保され、市民性の教育が展開できる土台となった。
目的:教師は、生活課題(socialissues)を教材に、生徒たちの思いを顛在化し、言語化し、同世代の影響力を組織して、生徒たちに自身の人生を見つめ、総合させ、人生のテーマ(生活課題 life subject)とリンクする発達課題としていくことが求められている。それには、どのような授業の枠組みと生徒の学習経験が必要なのかを教師と生徒の相互作用を通して探求する。
方法:2000年度4月から10月に行われた名渓学園における高校1年家庭一般の授業実践記録(「未来を紡ぐ家庭科の授業-私とジェンダー」『総合学習と学校づくり』竹内常一・高生研編,青木書店,2001所収)を?教材と生徒の学習経験の枠組み、?教材と学習経験を学習の有機的単位に構成する核となる主題(生活課題)、?教材と学習経験の横成を担う教師の構想力と方法意識に従って分析し、授業の枠組みの変化と生徒の学習経験をたどる各時間を1まとまりとして、学習経験と授業枠組みを検討し、生活課題と発達課題を結ぶ授業の特徴を取り出す。
結果
授業をデザインする際に学習領域を「家族・家庭を考える」と「育む」(開隆堂出版)を一緒にして、生徒の興味関心を導き出した。教材と生徒の学習経験は、生徒の認知過程を尊重しながら、生徒達が、探求テーマや課題を共有し、選び、調査し、発表し、議論することで、枠組みを再構成しながらカリキュラムが構成された。対話中心の授業過程で、Social issuesを議論し、Life courseをメタ認知し、Literacyを獲得できた。教師は、社会の出来事を提示し、枠組みを生徒の参加によって設定した。
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© 2003 日本家庭科教育学会
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