2021 年 45 巻 1 号 p. 255-268
本研究では自閉症・情緒障害特別支援学級に通う児童2名を対象とし、自立活動の中でビデオモデリングを用いたソーシャルスキル指導の効果と指導手続きの社会的妥当性を検討することを目的とした。行動観察及び学級担任への聞き取りの結果から、授業場面およびゲーム場面におけるポジティブな始発・応答行動を標的行動とし、指導に伴う標的行動の変化を分析した。支援者は標的行動に対応したビデオ教材、指導シート、指導マニュアルを用意し、学級担任にビデオ教材の使用方法および指導方法を口頭と文書で伝えた。指導は支援員の補助のもと、学級担任が実施した。児童は質問ビデオを視聴した後、シートに適切なセリフを書き込んだ。その後正解ビデオを視聴し、ロールプレイを実施した。その結果、授業場面においては指導後にポジティブな始発・応答行動が増加した。さらに指導手続きに関する社会的妥当性を評価した結果、学級担任より高い評価が得られた。