抄録
本研究では、自閉スペクトラム症児3名を対象としたトークンエコノミー法において、トークンの操作が標的行動の完了時間に与える影響を検討した。「対象児操作条件」と「指導者操作条件」で比較を行い、3名中1名は「対象児操作条件」で標的行動の完了時間が短くなり、3名中2名は両条件で顕著な差はなかった。そして、 「対象児操作条件」と「指導者操作条件」の選好の比較を行い、3名中2名において 「対象児操作条件」への選好を示し、3名中1名は条件間で明確な選好の違いは認められなかった。考察では、「対象児操作条件」と「指導者操作条件」の標的行動の完了時間に影響を与えた要因についてセルフモニタリングとの関連性などから論じた。また、「対象児操作条件」と「指導者操作条件」の選好の違いへ及ぼす要因についてについて考察した。