抄録
本研究は文部省事務次官通達による学習指導要領時代 (1963~1970年) の施設併設型養護学校におけるカリキュラム・マネジメントの実態を明らかにするため、長野県諏訪養護学校に着目し、①児童生徒、②教育課程、③機能訓練の実態を検討した。脳性まひ児の在籍が多く、教育課程を編成する上で各教科の指導内容の精選が大きな課題であり、学習指導要領や教育目標、児童生徒の実態を踏まえて各教科の目標を再設定していた。また、全教職員による機能訓練を重視し、各教科における機能訓練の取り扱いについては、教科の目標を達成することを大事にして機能訓練そのものを扱わないように苦心していた。評価については、関係する教職員がそれぞれの立場から評価を行っており、協働体制の構築が意図されていた。具体的な内容や成果の解明には届かなかったものの、今日にも通じる学校を主体としたカリキュラム・マネジメントが行われていることが推察された。