2002 年 2 巻 1 号 p. 1-4
江戸時代以前は、香粧品は上流階級の人達のみの楽しみであった。しかし、江戸中期に入ると政治的安定のもと、一般の人たちもそれを楽しむことができるようになっていった。
『都風俗化粧伝』は1813年(江戸中期)に出版され、化粧の仕方や流行の服装、髪型などについて書かれた本で、100年以上ものロングセラーであった。この本を参考に、江戸時代に一般的に日本の伝統的ハーブや香粧品がどんな用いられ方をしていたのかを検証した。漢方の影響を受けたものが主流であったことは否めないが、それと同時にこの時期西洋から入ってきた技術も同時に受け入れられていった様子が窺える。この傾向は大きな価値観の転換点となる明治時代中期まで続いた。