アロマテラピー学雑誌
Online ISSN : 2189-5147
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事例報告
  • 菊川 裕幸, 三輪 邦興, 八尾 正幸
    2022 年 23 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2022/09/22
    公開日: 2022/09/22
    ジャーナル フリー

    本研究では精油の抽出にあたり,簡易な方法で製作,使用できる水蒸気蒸留装置を試作し,その性能を評価した。また,試作機を用いて,兵庫県丹波市の里山の樹木から分析事例の少ないヒメクロモジ(Lindera lancea),アブラチャン(Lindera praecox),コクサギ(Orixa japonica)の3種を選定し,精油の抽出および成分分析(GC–MS分析)を行った。結果,水蒸気蒸留装置は,市販品よりも安価(製作費約6万円)かつ短時間(約3時間)で製作された。装置の重量は約13.5 kgで,植物材料は1.5 kg,水は1.5 Lまでの蒸留が可能で,屋内外でも使用できる持ち運び可能な装置である。得られた3種類の精油の含有成分は,ヒメクロモジ35種類,アブラチャン40種類,コクサギ39種類であった。精油の主成分は,ヒメクロモジではリナロール(41.26%),アブラチャンではカンファー(22.60%),コクサギではα-ピネン(23.81%)であった。近年の分析結果が少ないその成分が本研究で明らかになった。これらのことから,教育現場や里山などさまざまな場所で地域資源を利用した和精油による嗅覚教育の可能性が高まった。

  • 川崎 美沙子
    2022 年 23 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 2022/09/22
    公開日: 2022/09/22
    ジャーナル フリー

    本研究は婦人科待合へのアロマテラピーの導入と受診者満足度との関係を明らかにし,婦人科待合へのアロマテラピー導入への実際の適応のあり方を検討することを目的とした。対象は2020年11~12月に婦人科待合を利用した女性受診者200名とした。調査開始前にアロマライトを用い,婦人科待合内に精油の香りを拡散させた。その後,婦人科待合へのアロマテラピー導入に対する満足度や香りの強さや好みなどを問う質問紙調査をおこなった。アロマテラピー導入に対する満足度は「とても満足」(33.7%),「やや満足」(34.2%),「どちらともいえない」(30.6%),「やや不満」(1.0%),「とても不満」(0.0%)であった。アロマテラピー導入が当センターへの満足度を向上させているかについては「向上させている」(78.6%),「向上させていない」(18.4%)であった。アロマテラピー導入が満足度を向上させているかどうかは,対象者の香りの強さの感じ方において有意な関係がみられた(カイ二乗値=15.36, p<0.001)。以上より,婦人科待合へのアロマテラピー導入は受診者満足度に寄与している可能性が示唆された。今後は実際の導入のために香りの強さや使用する精油の種類の検討が課題である。

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