アロマテラピー学雑誌
Online ISSN : 2189-5147
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総説
研究ノート
  • 水上 勝義, 熊谷 千津
    2024 年 25 巻 1 号 p. 12-18
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー

    本研究では,日常生活における精油の使用頻度と認知機能との関連を明らかにすることを目的として調査解析を行った。10~80代までの男女,精油使用群602名(平均48.0±9.9歳),非使用群559名(平均50.9±14.8歳)を対象に,健康状態と精油の使用状況に関するアンケート,認知機能テスト「のうKNOW®」(エーザイ株式会社)を実施した。解析は,精油の使用頻度により精油使用群を高頻度群と低頻度群に分け,高頻度群,低頻度群,非使用群と,脳年齢,意欲・活動性との関係を一元配置分散分析,多重比較,重回帰分析により年代ごとに解析した。結果,脳年齢において,使用頻度と年代に有意差を認め(F=1.851, p=0.048),60代において,高頻度群は非使用群に比して脳年齢が有意に若かった(p=0.006)。また,意欲・活動性も同様に3群間で有意差を認め(F=5.022, p=0.008),高頻度群は非使用群に比して有意に意欲的・活動的であった(p=0.005)。重回帰分析の結果,60代の脳年齢を従属変数として,精油の使用頻度が有意な独立変数として認められた(β=-0.169, p=0.046)。本研究により,精油を取り入れた日常生活が中高年の脳の機能に有効である可能性が示唆された。

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