日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年秋の大会
セッションID: C12
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溶融塩炉,燃焼特性
環状炉心溶融塩炉の研究
(3) 炉心燃焼特性の検討
*三田地 紘史山本 高久中沢 真一
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抄録
前報に続き環状炉心溶融塩炉を改良し,炉容器出力密度3.82 kW/lを得た。この炉を負荷率0.75で30年間 運転する場合の燃焼特性を求めた。得られた結果を1GWeあたりに換算すると,233U初装荷量は4.1tとなり,30年間の233U補給量は,燃料塩の化学処理を7.5年毎に行う場合で約3.1t,15年毎で約4.4t,化学処理しない場合で約6.3tに増加した。また,30年後に炉内に残留する核分裂性ウランの量は,燃料塩の化学処理を行う間隔により夫々約5.8t, 6.4t, 7.6tとなった。化学処理を7.5年毎に行う場合に較べ,化学処理をしない場合には233U補給量は約2倍に増加し,核分裂性ウランの正味消費量は約1.4t増加した。性能低下を伴うが,黒鉛減速材を交換せず,燃料塩の化学処理もせずに,30年間 炉運転を続ける選択肢も,経済性の観点より検討に値すると思われる。
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© 2004 一般社団法人 日本原子力学会
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