日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年秋の大会
セッションID: C60
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加速器駆動,核変換
加速器駆動核変換システムの開発 II
(5) 鉛ビスマス中の超音波反射強度測定
*菊地 賢司斎藤 滋手塚 正雄
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抄録
ターゲット容器候補材であるオーステナイトステンレス鋼製の円筒容器(直径約8cm、肉厚3.5及び0.5mmの2種類)に、鉛ビスマス(Pb45Bi55_%_)を溶解し、140℃に保持した。超音波プローブ(TH4_---_5_---_8)で容器外側から反射体めがけて超音波を発信し、そのエコー信号をオシロスコープで観察した。厚さ3.5mmの容器では、曲面を一部平坦な面に加工した測定も行った。また、容器内の鉛ビスマスを撹拌し、運動する反射体からのドップラー周波数シフトに基づく、流速分布を測定した。140℃の鉛ビスマス中では容器内面の表面研磨状態及び厚みに関わらず、反射波の検出が困難であった。プローブを直接鉛ビスマスに浸して測定すると、十分な強度の反射波が測定可能であった。また、容器外側から水中反射強度の場合、水と接触する内面を研磨すると、反射波の検出が容易であった。これまでに実施した腐食及び洗浄試験から、この温度ではオーステナイト鋼表面に付着した鉛ビスマスは容易に除去可能であることがわかっている。すなわち、容器外側で反射波を検出し難いのは、超音波の透過が少なく、その原因は濡れ性の低さにあると判断された。内面処理を施して、濡れ性を改善すると、十分な反射波強度が得られた。ただし、反射強度のレベルには経時劣化が認められた。これは溶解による表面処理効果の減退、及び実験を空気中で実施したために鉛ビスマスが酸化し壁面に酸化物が付着したことに起因する表面状態の問題と考えられる。
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© 2004 一般社団法人 日本原子力学会
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