2023 年 29 巻 p. 91-96
近年,計画から施工データ作成までの工程におけるデータ不連続性を解消するため,ゲームエンジンやiRICソフトウェアなどを活用した検討ワークフローが提案されている.また,iRICソフトウェア等の川づくり支援ツールを活用して治水・環境の一体的な河道設計が試行されており,その有効性の確認や課題が報告された.しかしながら,これらツールを複合して活用した一連の検討フローを実河川において適用した事例は少ないため,一級河川の川内川の菱刈地区を対象として,その有効性の確認などを行った.
ゲームエンジンの活用により,目標とする川づくりのイメージ共有を図ることができ,iRICによって治水面・環境面及び維持管理面の多面的な観点を評価した河道設計が実施できた.また,一連で同じ三次元データを用いることで効率的な検討が可能となること,ICT施工への受け渡しにおける留意点を確認した.