抄録
加速器駆動核変換システム(ADS)の工学的成立性評価のため、ADS特有の装置システムである陽子ビーム導入部を中心とする原子炉構造概念の成立性検討を行った。1.炉心部構造概念検討 ビーム窓部ピーク発熱密度低減のためビーム導入管内径を450mmに拡大し、炉心冷却材のターゲット流路への横流れ防止のため仕切壁を新設した。定格出力時の燃料被覆管最高温度を600℃以下にするための冷却材流速は、壊食を考慮して最大2.0m/sとした。また、炉心流量配分は横流れを考慮する必要のない均一流速とした。2.ビーム窓成立性検討 ビーム窓構造を成立させるため、・陽子ビームによるピーク発熱密度の低減(ビーム導入管内径拡大)、・ビーム窓冷却材温度低減、・ビーム窓冷却材流速向上・高強度材の適用_・ビーム窓形状の見直しなどの対策を検討した。この結果、金属温度は520℃以下となり応力、座屈、クリープ評価も許容値以下となり成立の見通しを得た。