抄録
核燃料を含めた各種材料を照射するための試験炉に対し、国内に2010年までに新規建設することを前提にしたニーズ検討結果を踏まえ、その原子炉の概念設計を行い、概略仕様を明らかにした。円形のインパイルループ及びキャプセル挿入孔を効率良く設置するために、燃料棒を三角配列した正六角形状燃料集合体15体で炉心を構成し、炉内に独立して圧力・温度制御が可能なインパイルループ3基を設けた。19.7wt%濃縮UO2燃料を用いて原子炉熱出力約160MWtで運転した場合、3バッチ燃料交換で運転サイクル長は約110EFPDで、炉中心高さ60cmの範囲で軸方向中性子束分布に対するピーキング係数は約1.04であり、十分に平坦な分布となっている。1.0MeV以上の高速中性子照射に対し、インパイルループ位置でも最大で約2倍の照射加速性が得られる見通しである。