抄録
確率論的安全評価(地震PSA)上の重要な動的機器である横形ポンプの耐力を把握するため、耐震上クリティカルとなると考えられる横形ポンプの主要部品を対象とした部分試験を実施した。部分試験では、横形ポンプの主要部品として複数の種類の軸受及びライナリングを選定し、軸受はその機能に応じラジアル荷重試験及びスラスト荷重試験、ライナリングはインペラあるいは回転軸との衝突を模擬した試験を実施した。試験では、1種類の試験対象に対し複数のサンプルを用いた。部分試験の結果、軸受の一部に表面粗さの劣化が見られたが、実機加速度換算で10×9.8m/s2_から_20×9.8m/s2程度の設計レベルを大きく超える荷重条件下での結果であった。今後、別途実施している横形ポンプ実機を対象とした実機試験果と合わせて横形ポンプの耐力評価を進める予定である。