抄録
一般に、医療用リニアック施設の場合、病院内に設置することが多いため、遮蔽壁の厚さを極力薄くしたスペースの確保が要求される。そのため、通常はコンクリートに加えγ線の遮蔽能に優れた鉄板を併用して、遮蔽厚の低減を図る設計が行われている。ところが、18MeV医療用リニアック施設の利用線錐方向の遮蔽壁中では、主として鉄板で生じるターゲットで発生した2次γ線の(γ、n)反応による2次中性子の発生、及びそれに伴う後方のコンクリートからの(n、γ)反応による3次γ線が発生するため、γ線のみを考慮した簡易計算法は実測値を大きく過小評価することが明らかになった。そこで、これらの反応が起こりうる10MeVを超える医療用リニアック施設の簡易計算法による遮蔽計算を可能にするために、実験で検証されたMCNPXを用い系統的な検討を試みた。