日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年春の年会
セッションID: F18
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ルミネッセンスを用いた環境放射線測定
熱処理条件の違いによる長石からの長波長域赤色熱ルミネッセンス(far-red TL)の特性変化
*三田村 直樹橋本 哲夫
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抄録
長石は電離放射線との相互作用後、加熱することにより発光現象である熱ルミネッセンスを示す。長石からのTL発光成分には430 nm付近の青色TL(BTL)と710_から_750 nm付近の長波長域赤色TL(far-red TL)の2種類が存在する。BTLは時間経過とともに減少するanomalous fading現象が生じるために年代測定への利用が難しい。しかし、far-red TLはanomalous fading現象がないと考えられており、年代測定への適用や石英粒子を用いたRTL年代測定法とのクロスチェックの可能性が議論され注目されている。また、これら長石の赤色発光は、長石中の不純物である鉄の3価に由来すると現在考えられている。本実験では長石からの熱ルミネッセンス発光成分中の特に赤色成分に注目し、熱処理条件による発光特性変化について調査したので報告する。
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© 2004 一般社団法人 日本原子力学会
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