日本原子力学会 年会・大会予稿集
2007年秋の大会
セッションID: E18
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新型原子力システム
惑星間航行用原子力宇宙船に関する研究
(1)宇宙船の熱電供給システム
*本間 雄滋奈良林 直島津 洋一郎吉田 豊
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抄録
人工衛星や宇宙探査機の電源として、これまでは化学電池、燃料電池、太陽電池、RI電池が主に利用されてきた。しかし、将来の宇宙開発の高度化、大規模化を考えると、より大きな電力が長期にわたって要求されることは明らかである。本研究では、出力の大きさ、過酷な環境下での実績、小型化の可能性、寿命の長さ、熱利用の可能性などの観点から、原子炉が深宇宙における電源、熱源としての利用に最も適しているという認識のもとに、宇宙船の熱電供給システムについて検討した。宇宙船での原子炉の利用による大規模発電と熱供給が可能となれば、探査・開発の効率は大幅に上がり、有人での長期間の航行も可能となる。さらに長距離・長期間の移動に現在最も有効とされている電気推進の技術も利用することが出来る。現在考えられる主な原子炉のタイプの中で、宇宙での利用に際して最適なものを、高温な炉心で比較的小型軽量化の可能性の高い高速炉であるとし、また宇宙空間での利用と高速炉との相性を考慮して、原子力を利用する発電システムにスターリングエンジンを採用することにした。
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© 2007 一般社団法人 日本原子力学会
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