抄録
原子力発電所の増出力や高経年化プラントの増加を考えると、炉内機器や配管、タービン系機器の流力振動や熱疲労、液滴衝撃エロージョンなどの研究が益々重要となっている。また、計算科学技術の長足の進展により、伝熱流動と構造健全性評価解析が可能となりつつある。本報では増出力に伴うエロージョンの影響評価のため、エロージョン試験を実施した。試験装置は高速回転円盤外周に取付られた2個の試験片に水噴流を液滴として衝突させ、液滴衝撃エロージョンを発生させる構造となっている試験の結果、炭素鋼とステンレス鋼のエロージョン特性データを得た。