抄録
高エネルギー粒子輸送計算コードの精度検証と放射線照射効果に関する実験的研究を行うことを目的として、国立フェルミ加速器研究所(FNAL)と日本との間で研究協力が結ばれ、FNALにおける120GeV陽子シンクロトロンを用いて、実験が開始された。最初の実験を、FNALのPbarターゲットステーションの反陽子生成ターゲット及びNumi実験施設のニュートリノ生成ターゲットを用いて行った。実験では、放射化法を用いて、ターゲット周囲の遮蔽体における反応率分布を測定すると共に、液体シンチレーション検出器、ボナー球検出器、ホスフィッチ検出器など粒子検出器により予備的な測定も行った。ここでは、その予備的な実験結果について報告する。